線のない線
人と人との間には、目に見える線はありません。
しかし、それぞれの性格や感情、記憶、経験によって、自然と一定の距離が生まれます。近づきすぎれば互いの領域に踏み込み、離れすぎれば関係が途切れてしまうこともあります。
キム・チャンオクの〈線のない線〉は、こうした人間関係における微妙な距離を、作品の配置や重なり、そして色の対比を通して表現しています。
異なる存在がそれぞれの色を失うことなく、重なったり、少しずつずれたりしながら、その間に新たな関係と調和を生み出していきます。
〈線のない線〉は、人との関係の中でどこまで近づき、どれほどの距離を残すべきなのかを考えさせる作品です。